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●インクルーシブ防災って何?

■こんにちは、PSプロダクツです!
今回は2023年最初のメルマガとなります。本年も何とぞよろしくお願いいたします。
さて、新たな年の幕開けということで、みなさん今年はどんな年にしようか思いを巡らせていらっしゃるのではないでしょうか。
今回のメルマガでは、年の始めということで、普段耳慣れない新しい言葉を取り上げてみようかと思います。そこで今回ご紹介したいのが「インクルーシブ防災」という言葉で、去年は割とメディアで目にすることもあったかと思います。
新たな年の始まりに防災について改めて考えてみるのもいいのではということで、今回はこの「インクルーシブ防災」について深掘りしてみようと思います。

「インクルーシブ防災」って何?
さて、早速「インクルーシブ防災」の概要を見ていきたいと思います!

調べてみると、インクルーシブ防災とは『障害がある人もない人も、高齢者も、幼い子どもも「誰ひとり取り残さない」を目指した防災の理念(※1)』なんですね。そもそも「インクルーシブ」とは英語で、「すべてを包み込む」という意味ですが、「インクルーシブ防災」は「障害がある人もない人もすべての人を包み込むような防災」ということなのだということがわかります。
では、実際に、どうやってすべての人が一緒になって防災に取り組んだらいいのでしょうか?いくつか取り組み事例をご紹介しようと思います。

「インクルーシブ防災」、実現に向けた様々な取り組み
所沢市:車椅子ユーザーの積極的参加を促す防災訓練
所沢市の地域防災訓練は市職員や関連施設の職員、町内会役員が運営主体となり、毎年8月末に実施されているそうです。とはいっても、障害のある方にとっては、例えば「会場あるいは町内会の集合場所まで行けない」、あるいは、「広報・回覧板・掲示板を見ることができないので開催日時がわからない」など、参加しにくい様々な理由があります。

※写真はイメージです。

そこで所沢市では、平成25年から、地域防災訓練に障害者と同行する試みを続けているそうです。
車椅子ユーザーとの取り組みは次のような形で進められました。まず1年目に、同行者に介助してもらい、その介助状況の写真を撮影したそうです。そして2年目にこの介助方法を撮影した写真を参考に、今度は町内会員で車いすを持ち上げることを企画側から依頼したものの、当日想定よりも町内会員が集まらないという状況に陥ってしまいました。しかし、その経験から、町内会、車いす利用者の保護者、市役所職員から「スロープを購入すること」が提案され、スロープの導入に至ったようです。
また、実施年度が進むにつれ、防災訓練の運営主体と訓練に参加する障害のある方との間で事前に情報交換がなされたりと取り組みが進展していったとのことでした(※2)。

車椅子ユーザー自ら防災士に。車椅子ユーザーの視点から提言

また、「障害のある方にも企画立案や実施に主体的に参加いただく」という観点から、もう一つ事例をご紹介したいと思います。
NHKの「インクルーシブ防災」特集では、防災士になった車椅子ユーザの方がクローズアップされていました(※1)。ここで紹介されているのが宮城県河原町に暮らす車椅子ユーザーの岩城一美さんなのですが、「災害時の避難ルートや避難所の課題に、障害者の視点から向き合いたい」との思いから防災士の資格を取得したそうです。

※街の段差と車椅子。写真はイメージです。

岩城さんは、例えば避難ルートの途中にある踏切などの課題や、避難所でのトイレの課題などを指摘されています。 例えば指定避難所になっている体育施設を町の職員と一緒に点検し課題を伝えたうえで、「大規模な改修をしなくても、ドアのタイプやレイアウトを変えるだけで車いすの人も利用できるようになるのではないか」との提言をなさっているようです。
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車椅子ユーザーで防災士の岩城さんは、「インクルーシブ防災の実現には障害者や高齢者、幼い子どものいる人など、さまざまな立場の人が声をあげ、課題を知ってもらうことが大切」とおっしゃっているようですが、本当にそうだなと感じました。
防災は地域社会での取り組みが鍵となることだとは思いますが、まずはこうした課題を意識することから始まるものだとも思います。
PSプロダクツもお客さまや関連施設職員の皆様との普段の何気ない会話から防災意識を高めていければと思います。

※参考情報
インクルーシブ防災~みんなで助かる防災の実現へ~
https://www.nhk.or.jp/sendai-blog/telemasa/473247.htm
l インクルーシブ防災をめぐる動き
https://www.dinf.ne.jp/d/0/276.htm
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